「育児休業等中の保険料の免除要件の見直しに関するQ&A」が公開されています!

厚生労働省より「全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律による健康保険法等の改正内容の一部に関するQ&Aの送付について」が公表されました。

この4月より順次施行されている育児介護休業法の法改正に伴って、育児休業期間中の社会保険料免除の改正に関するQ&Aが公表されています。

免除要件のうえでの育休期間の考え方、日数の数え方、実務上の届出についてなどが記載されています。

<育児休業等中の保険料の免除要件の見直しに関するQ&A>一例

(出生時育児休業制度等について)

問3. 出生時育児休業制度についても今回の保険料免除にかかる改正は適用されるのか。

→出生時育児休業制度は、育児休業の一類型として創設される。

このため、今回の保険料免除にかかる改正は、現行の育児休業等と同様に出生時育児休業制度にも適用される。

(標準報酬月額の保険料免除にかかる 14 日以上の免除基準について)

問7. 前月以前から取得している育児休業等について、最終月の月末まで育児休業等を取得しておらず、

最終月に 14 日以上の育児休業等期間がある場合、最終月の保険料は免除対象になるのか。

→(中略)「前月以前から取得している育児休業等」の最終月の保険料は、その月の月末日が育児休業等期間中であるか、

その月の月中に当該育児休業等とは連続しない別途の育児休業等(14日以上)を取得している場合にのみ免除となる。

(賞与にかかる保険料免除について)

問14. 連続して1月超の育児休業等の取得者に限り、賞与保険料の免除対象とするとしているが、1月は何日とするのか。

免除対象となるのはどの月に支給された賞与か。

→賞与保険料の免除対象外とする1月以下の育児休業等期間の算定については、暦によって計算する。(中略)

1月超の育児休業等については、従来通り月末時点に育児休業等を取得しているかどうかで保険料免除を判断するため、

育児休業等期間に月末が含まれる月に支給された賞与に係る保険料を免除することとなる。

(連続する2つ以上の育児休業等について)

問17. 複数回の育児休業等が連続して取得されていた場合は、合算するのか。

→連続して複数回の育児休業等を取得している場合は、1つの育児休業等とみなすこととするため、

合算して育児休業等期間の算定に含めることとする。

(手続き関連)

問19. 育児休業等取得にかかる事業主から保険者への届出はいつ行う必要があるのか。提出期限等はあるのか。

→(中略)令和4年 10 月1日以降に取得する育児休業等については、育児休業等期間終了後であっても、

一定期間(育児休業等の終了日から起算して暦による計算で 1 ヶ月以内)であれば理由書等の添付がなくとも、

保険者等における受け付けを可能とする。

(経過措置)

問23. 改正案の適用対象となるのは、施行日以降の育児休業等についてか。

前月以前から施行日以降も引き続き取得している育児休業等については対象となるのか。

→施行日(令和4年 10 月1日)以後に開始した育児休業等について適用する。
改正法施行前から引き続いている育児休業等は改正前の規定が適用される。

詳細はこちらから↓

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2022年4月1日 主な法改正まとめ

2022年度がスタートいたしました。

新しくいくつかの法改正が行われておりますので、こちらの記事でご紹介させていただきます。

改正育児介護休業法

・育児休業を取得しやすい雇用環境の整備および妊娠・出産の申し出をした労働者に対する個別の周知

・意向確認の措置の義務付け

・有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和

などが施行されています。

詳細は過去の記事にありますので、ぜひそちらをご覧ください。↓

改正国民年金法、改正厚生年金法

・国民年金保険料の改定

令和4年度の国民年金保険料:1万6590円

令和3年度は1万6610円であったため、20円の減額となります。

・在職中の老齢厚生年金受給者(65歳以上)の年金額について在職定時改定を導入

~老齢厚生年金の受給権取得後→引き続き厚生年金保険に加入している場合~

現行:退職等の資格喪失時に受給権取得後の被保険者であった期間を加えて、老齢厚生年金の額が改定される。

改正点:65歳の者について、毎年9月1日を基準日とし、基準日の属する月前の被保険者期間を基礎として、基準日の属する月の翌月から年金額が改定される。

退職等の資格喪失前であっても、各基準日までの被保険者期間が年金額に反映されるということですね!

・在職老齢年金制度(60~64歳)について支給停止とならない範囲の拡大

<在職老齢年金とは>

60~64歳までの特別支給の老齢厚生年金の受給権を有しながら、引き続き就労している(老齢厚生年金に加入している)場合、年金額と賃金額に応じて年金額が調整されます。

(調整の計算式)

基本月額(年金の月額)+総報酬月額相当額(当該月の標準報酬月額+当該月以前1年間の標準賞与額の合計×1/12

上記計算式で算出した額が28万円を超えた場合に調整される

この28万円が47万円へと変更されます。

これにより、調整される年金額が減縮されることとなりました。

・受給開始時期の選択肢の拡大

本来の受給開始年齢:65歳

現行:<繰り上げ>60歳から(減額率:1ヶ月あたり-0.5%)  <繰り下げ>70歳まで(増額率:1ヶ月あたり+0.7%)

改正後:<繰り上げ>60歳から(減額率:1ヶ月あたり-0.4%)  <繰り下げ>75歳まで(増額率:1ヶ月あたり+0.7%)

繰り上げに関しては減額率が-0.5%から-0.4%へ引き下げ、繰り下げについては70歳から75歳へ引き上げられました。

・国民年金手帳の廃止

こちらの手帳が廃止され、新しく「基礎年金番号通知書」の配布となります。

改正労働施策総合推進法

すでに令和2年6月1日に施行されていた職場におけるパワーハラスメントへの防止対策の強化について、中小企業にもついても義務化となります。

パワハラへの対応方針を就業規則等に明記すること、相談窓口の設置および周知といった対策の対応が必要となります。

改正女性活躍推進法

制度の基本的な枠組み

①各企業において自社の女性の活躍に関する状況の把握

②(把握した内容に基づいて)課題を分析

③(課題の解決に向け)目標を設定

④行動計画策定指針に盛り込まれた効果的取り組みを参考に、自社の課題解決に必要な取り組みをまとめた行動計画を策定・公表

⑤自社の女性の活躍に関する現状については、求職者の職業選択に資するよう公表

上記への取り組みは「一般事業主行動計画の策定」として、大企業には義務(常時雇用労働者301人以上)、中小企業(同300人以下)には努力義務としてスタートしました。

今回の法改正により、常時雇用労働者101人~300人以下の企業も義務の対象とすることとなりました。

労働保険徴収法(雇用保険料率)

令和4年4月より雇用調整助成金の財源である雇用保険二事業に係る率が変更となります(事業主負担のみ)。

3/1000→3.5/1000

また、令和4年10月からは年度途中ではありますが、失業等給付に係る率なども変更となり、労働者負担も変更となります。

イレギュラーな取り扱いのため、給与計算において対応の漏れがないよう要注意です。

詳細は過去の記事に載っておりますので、下記リンクよりご確認ください。↓

くるみん、プラチナくるみん認定の認定基準等改正

(次世代育成支援対策推進法施行規則)

「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定を受けることができる、「くるみん認定」制度について、

男性の育児休業取得を促進する観点から認定基準の一部が改正されます。

また、現行の「くるみん認定」「プラチナくるみん認定」に加え、新たに「トライくるみん認定」が創設されます。

認定基準は現行の「くるみん認定」と同等です。

改正育児介護休業法に対応した新しいパンフレットが公表されています

厚生労働省は、改正育児介護休業法に対応した新しいパンフレット「育児・介護休業法 令和3年(2021年)改正内容の解説」を公表しました。

令和4年の4月1日施行のものから、令和4年10月1日施行、令和5年4月1日施行と

時系列で解説されており、また、「義務」対応のものがわかりやすくなっております。

当コラムでも育児介護休業法の改正について解説しております!

合わせてご確認ください!↓

〇厚生労働省のサイトはこちら〇

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育児・介護休業規定 改正の留意点(令和4年10月1日前に改正する場合)

令和4年10月1日に施行される、「産後パパ育休(出生時育児休業)」及び「柔軟な育児休業制度(分割取得等)」について、

令和4年4月1日の施行に合わせるなど、令和4年10月1日前に育児・介護休業規定に導入することは差し支えありません。

その場合の留意点があります。

令和4年10月1日より前に、これらの規定により育児休業を取得すると、現行の育児・介護休業法に基づく育児休業に該当しない場合があります。

※育児休業給付金についても対象となるのは令和4年10月1日からです。

そのため、適用日の特例を設け、法改正施行日までは現行法に基づく規定で運用する方法が考えられます。

現行法の育児休業に該当しない例

<例1>

子の出生日:令和4年2月1日

・産後パパ育休(1回目):令和4年2月1日~2月14日

 →現行法に基づく育児休業に該当

・産後パパ育休(2回目):令和4年3月1日~3月14日

 →「育児休業の申出可能回数は原則1回のみだが、出生後8週間以内にした最初の育児休業は、申出回数に含めない」という現行法の特例に該当

・育児休業(1回目):令和4年6月1日~6月30日

 →特別な事情(配偶者の死亡、離婚等)がある場合を除き、現行法の育児休業に該当しない

・育児休業(2回目):令和4年9月1日~9月30日

 →特別な事情(配偶者の死亡、離婚等)がある場合を除き、現行法の育児休業に該当しない

上記に関して、すべての休業を現行法に基づく育児休業とするためには、以下のように

出生後8週以内の育児休業と、出生後8週以降の育児休業を、それぞれ1回にまとめる方法が考えられます。

<例2>

子の出生日:令和3年2月1日

・配偶者の育児休業:令和3年3月30日~令和4年1月31日(子が1歳に達するまでの休業)

          令和4年2月1日~4月30日(保育所に入所できない等の事情による1歳超えの休業)

・本人の育児休業:令和4年5月1日~7月31日

 →本人の1歳を超える育児休業は、現行法の要件(開始予定日は1歳の誕生日に限る)を満たさないため、

  現行法に基づく育児休業に該当しない

現行法に基づく育児休業とするためには、以下のように1歳を超える育児休業の開始日を、子の1歳の誕生日とする方法が考えられます。

就業規則・労使協定での記載方法

育児・介護休業規定、労使協定の規定例

群馬労働局より参考規定例が発表されています。

就業規則に関しては、令和4年4月1日改正部分のみを変更する場合、令和4年4月1日と令和4年10月1日施行分両方とも変更する場合

労使協定に関しては、育児休業中の「就業無し・申出期限は法定通り」の場合、「就業有り・申出期限を延ばす」場合

などの作成例が記載されています。

適用日の特例

令和4年10月1日より前に令和4年10月1日施行開始の育児休業を取得すると、現行法に基づく育児休業に該当しない可能性があります。

そのため就業規則に下記のような適用日の特例を設け、法改正施行日までは現行法の規定で運用する方法を考えます。

令和4年4月1日以降の育児・介護休業法の各改正点については、詳細を下記コラムにて解説しております!

(参考:群馬労働局 ホーム | 群馬労働局 (mhlw.go.jp)

令和4年度 雇用保険料率が変動します!

2月1日、厚生労働省は、雇用保険法等の一部を改正する法律案を国会に提出しました。


改正の概要

1 失業等給付に係る暫定措置の継続等【雇用保険法、雇用保険臨時特例法】

2 求人メディア等のマッチング機能の質の向上【職業安定法】

3 地域のニーズに対応した職業訓練の推進等【職業能力開発促進法】

4 雇用保険料率の暫定措置および雇用情勢等に応じた機動的な国庫負担の導入等【雇用保険法、労働保険徴収法、特別会計法】

この中で特に注目したいのが、 4 雇用保険料率の暫定措置 です!

失業等給付に係る雇用保険料率について変更されています!

現行 

失業等給付に係る雇用保険料率 1000分の2

令和4年4月~9月 

失業等給付に係る雇用保険料率 1000分の2

(使用者のみが負担となる「雇用保険二事業」の保険料率が1000分の3.5へ変更となっています)

令和4年10月~令和5年3月 

失業等給付に係る雇用保険料率 1000分の6

労使折半でそれぞれ1000分の3へ負担料率が変更となります。

変更後の実際の雇用保険料負担はどのくらい変わるの?

<(例)労働者の場合>

・給与額が25万円の方

〇令和4年9月まで(失業等給付に係る雇用保険料率が1000分の2)

250,000円×0.003=750円

〇令和4年10月から令和5年3月まで(失業等給付に係る雇用保険料率が1000分の5)

250,000円×0.005=1,250円

500円の増額となります

令和4年度の失業等給付に係る雇用保険料率(原則8/1,000)について、労使の負担感も踏まえた激変緩和措置として、上記の通りとなりました。

詳細は下記厚生労働省の概要よりご確認ください!

https://www.mhlw.go.jp/stf/topics/bukyoku/soumu/houritu/208.html

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準備せよ!男性育休!令和4年4月スタート! 育児介護休業法 改正ポイントのまとめ(後編)【人事担当者向け編】

前編では、育児介護休業法の改正項目の1.と2.についてお話してまいりました!

復習も兼ねまして、下記に「改正の概要」を再掲いたします!

改正の概要

1.男性の育児休業取得促進のための子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設(令和4年10月施行)

2.育児休業を取得しやすい雇用環境及び妊娠・出産の申し出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け(令和4年4月施行)

3.育児休業の分割取得(令和4年10月施行)

4.育児休業の取得の状況の公表の義務付け(令和5年4月施行)

5.有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和(令和4年4月施行)

6.育児休業給付に関する所要の規定の整備(雇用保険法)

※今回は主に1~5についてご説明させていただきます。

後編では引き続き改正項目の3.から解説していきます!

[3]育児休業の分割取得(令和4年10月施行)

★就業規則の見直しをしましょう★

分割して2回まで取得可能

この分割は、上記1.でご紹介した「産後パパ育休」を除く、従来の育休制度に関しての分割となります。

つまり産後8週を過ぎた後、1歳になるまでの間で2回に分割して取得できるということです。

例えば奥様の職場復帰のタイミング等に2回目をお取りいただくなんてこともできます!

[1]で解説した産後パパ育休と、そのあとの育休の取得の仕方の流れを、女性の産休・育休と並行させた状態でわかりやすく画像にしてみました。

また、保育所に入所できない等の理由で1歳以降も延長して育休を取得する場合、今までは休業の開始日が1歳時点(もしくは1歳6ヶ月時点)からのみとなっていました。

しかし法改正により、休業の開始日は柔軟に選ぶことができるようになっています。

画像の1歳以降の取得の例をご覧ください。夫婦で途中から交代して取得することができるようになっています。

ちなみに、上の画像下段のように女性が分割して育休を取得することも可能です!

どのようなお休みの組み合わせを希望するのか該当者の意向を確認することが重要です。

[4]育児休業の取得の状況の公表の義務付け(令和5年4月施行)

従業員1000人超えの企業を対象に、育児休業の取得の状況について公表を義務付けられます。

[5]有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和(令和4年4月施行)

★就業規則の見直しをしましょう★

有期の雇用労働者の方には、育児休業を取得するための下記のような取得要件がありました。それが変更となり、要件が緩和されています。

●現行の育児休業取得要件

(1)引き続き雇用された期間が1年以上

(2)1歳6ヶ月までの間に契約が満了することが明らかでない

→今回の改正で(1)の要件が撤廃され、(2)の要件のみ残ることになります。

これにより期間の定めのない無期の雇用労働者の方々と同様の取り扱いとなり、伴って雇用保険のほうの育児休業給付についても同様に要件が緩和されます。

しかしながら、引き続き雇用された期間が1年未満の労働者については労使協定の締結によって除外が可能となります。

現在の就業規則を現行の制度と同じ内容にしている場合には(1)の撤廃が必要です。

変更の必要があるかどうか早めに確認し、令和4年4月の法施行に間に合うようにご準備ください。


はい!ここまで法改正の概要に沿って内容を確認してまいりました。

なんとなくは…理解していただけなのではないでしょうか。

時系列的に確認すると下記のとおりです。

令和4年4月施行
[2]育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び妊娠・出産の申し出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け
[5]有期雇用労働者の育児介護休業取得要件の緩和★
令和4年10月施行
[1]男性の育児休業取得促進のための子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設★
[3]育児休業の分割取得★
令和5年4月施行
[4]育児休業の取得の状況の公表の義務付け(対象企業のみ)

法改正対応完了!

★は就業規則の見直しが必要なもの

まずは令和4年4月までに雇用環境の整備と周知・意向確認の準備です。

環境整備のために会社側が講じなければならない4つの措置がありました。

それらの中からどれを自社の対応として採択するのか。また、周知事項の内容を理解しておくことも重要です。

そのうえで周知方法や意向確認の方法をどのように運用していくのか社内でご検討ください。

既存の社内制度等との絡みもあると思いますので、ぜひ早めの着手をしていただければと思います。

そして、育児介護休業の取得要件の緩和に関しては就業規則の見直しをしましょう。

育児休業の規程と介護休業の規程が別にある場合にはどちらも変更対象です。

就業規則の変更には、労働者の過半数代表者等に意見を聴き、労働基準監督署への提出が必要です。

変更には相応の手順があり、すぐにできるわけではないのでご注意ください。変更手続きが終わった就業規則は、労働者へ周知することも忘れずに!

また、自社が労使協定で1年未満の労働者を除外対象とするのかどうかも確認しておいてください。

就業規則の規定例はこちら!

そしてメインとなる10月の改正に向けて万全の態勢で臨んでいただければと思います。

<最後に>

 これにて、今回の法改正についてのポイント解説は終了です。

 ここまでお読みいただきありがとうございました。

 それでは今のみなさんの気持ちを代弁しましょう。

「え、めっちゃ大変じゃん…」

 その通りですね。

これから社内制度を刷新するために、まずは自分で学びつつも部署内で検討を図り試行錯誤して、責任者の方へ持って行く。

形になるまでの道のりがまだ遠い方もいるかもしれません。

 しかしこの先長い目で見て、この法改正による新制度を正しく取り組むことができればいいことがある。

むしろ、周りに置いて行かれる可能性もある。そんな風に捉えることができるデータがございます。

こちらの資料をご覧ください。

公益財団法人 日本生産性本部による2017年度新入社員 秋の意識調査

【子供が生まれた時には、育児休暇を取得したい】男性過去最高79.5%

2017年度新入社員の方への意識調査で、将来子供が生まれた時には、育児休暇を取得したいと考えている若者がこれだけいるということです。

これは数年前の調査結果であり、グラフの伸び方を見ても、2022年以降この意識はさらに加速していくのではないかと私は考えています。

 つまり、新入社員は育休についてある程度制度が整っている会社を求めている。

もし就職活動の際に、育休制度が整っている企業とそうではない企業から内定をもらったとしたら。

これからの若者はどちらを選ぶでしょうか。

 人手不足が叫ばれて久しい世の中ですが、採用強化という面からもこの法改正対応の重要性がうかがえます。

 ぜひ前向きに取り組んでいきましょう!

 このコラムが御社の魅力的な制度設計の一助になれば幸いです。

 お読みいただき、ありがとうございました!

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準備せよ!男性育休!令和4年4月スタート! 育児介護休業法 改正ポイントのまとめ(前編)【人事担当者向け編】

<育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び妊娠・出産の申し出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け>




上記は今回の法改正の中の一部を抜粋したものです。

みなさんはこれを見ただけで内容の理解はできますでしょうか?

ちょっと何を言っているのかわからない…そんな人も多いと思います。

しかし、この文章の中には人事担当者には無視できない要素が詰まっています。

ザックリと説明しますと、「これから迎える令和4年4月までに、法改正ポイントについての説明ができるようにしたうえで、対象者が育休を取得しやすいよう社内環境を整えよ。これは義務である」と申しております。

聞いたことがあるけど、詳しくはわからないかも

あまり時間がないけどどうしたらいいんだろう??

そんな人事担当者の方向けに、今回は法改正ポイントの解説と具体的にどう動けばいいのかの詳細をご紹介します。

この記事が御社での法改正対応策の参考になれば幸いです!

では参りましょう!

厚生労働省が打ち出している改正の趣旨と改正の概要は以下の通りです。

改正の趣旨

出産・育児等による労働者の離職を防ぎ、希望に応じて男女ともに仕事と育児等を両立できるようにするため、この出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設、育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け、育児休業給付に関する所要の規定の整備等の措置を講ずる。

改正の概要

1.男性の育児休業取得促進のための子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設(令和4年10月施行)

2.育児休業を取得しやすい雇用環境及び妊娠・出産の申し出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け(令和4年4月施行)

3.育児休業の分割取得(令和4年10月施行)

4.育児休業の取得の状況の公表の義務付け(令和5年4月施行)

5.有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和(令和4年4月施行)

6.育児休業給付に関する所要の規定の整備(雇用保険法)

※今回は主に1~5についてご説明させていただきます。

1~5まで、概要の通りの順番で各項目を説明していきます。(前編では1・2について、後編では3以降について取り上げます)

その後、時系列にまとめたもので振り返ります。

★就業規則の見直しをしましょう★

この表示のある項目は就業規則の変更が必要な項目です。

現行の育休制度の通りに就業規則を定めている企業様は、就業規則を新制度仕様に変える必要があるかと思いますので、ご注意ください。

[1]男性の育児休業取得促進のための子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設(令和4年10月施行)

★就業規則の見直しをしましょう★

「子の出生直後の時期」これはお子様が生まれてから8週間の間のことを指しています。

この期間におけるお休みを、「柔軟」な「枠組み」で新たに「創設」しますよ、ということです。

このお休みは『出生時育児休業』と言います。男性だけでなく例えば養子の子を持つ女性も対象になります。(産前産後休業中の女性は対象外)

別名「産後パパ育休」です。このコラムでは以下、産後パパ育休と呼んでいきましょう。

では具体的に、柔軟な枠組みとはどういったものなのでしょうか。厚労省からは下記のポイントについて改正内容が発表されています。

①対象期間、取得可能期間

 →子の出生後8週間以内に4週間まで取得可能

※現行の育児休業制度では「原則子が1歳になるまで(最長2歳まで)」としか定められておりませんでした。

今回の改正により、子供が生まれてから8週間以内に合計で4週間までなら取得ができるようになりました。

※既に法定の育休制度とは別で、社内制度としての「育児目的のための休暇」を独自に設定されている企業様であれば、その日数も4週間の中に含めて確保されればよいとされています。

(社内休暇とは別に4週間を設けなければいけないのではありません)

②申出期間

 →休業開始2週間前まで

※休業開始予定日の2週間前までに会社へ申し出なければなりません。

現行では原則1か月前までの申し出とされていましたので、期間が短くなっています。

ただ、円滑な取得のために会社側・労働者側双方で、申し出期限にかかわらず早めに申し出ができるようお互いに配慮していきましょう。

③分割取得

 →2回まで分割取得可能

※出産直後の8週間の間に2回まで分割することが可能です。

日数の分け方については4週間以内であれば特に指定はないようです。

出生時や配偶者の退院時に取得してもよし、里帰りから帰るタイミングで取得してもよしです。

※分割取得する場合には初めにまとめて申し出ることとすることが適当です。

④休業中の就業

 →事前に調整したうえで休業中の就業を可能とする。

※今まで休業中の就労は不可とされていました。

今回の改正により、労働者の意に反したものとならないよう、労使協定を締結している場合に限り、労使の合意した範囲内で許されています。

休業中の終業が可能とされているのはこの産後パパ育休のみです。

[具体的な手続きの流れ]
労働者が就業してもよい場合は、会社側にその条件を申出
会社側は労働者が申し出た条件の範囲内で候補日・時間を提示
(候補日等がない場合はその旨。テレワークも可能)
労働者が同意
会社側が通知

休業中の就業が可能に!

※就業可能日の上限があります※
・休業期間中の所定労働日・所定労働時間の半分
・休業開始日当日・終了予定日当日を就業日とする場合は当該日の所定労働時間数未満

この労働者からの申し出は、休業開始日や終了日をそれぞれ明らかにしてもらうことが望ましいです。ただ、業務状況の兼ね合いなどにより見通しが立てにくい場合は、休業開始前まで任意のタイミングで申し出ることができるとされています。休業開始までならばその条件の変更も可能です。

また、休業開始までは同意を撤回することが可能です。また休業開始後に、配偶者の疾病等や特別な事情があるときにも撤回することができます。

ずらっと書いてきましたが、文章だけではイメージが湧きづらいかと思いますので、イメージ画像を用意しました。

出生から8週間までは上記の各項目の要件を守れば、合計4週間分・2回までのお休みが取れますということです。

この出生直後のお休みが『産後パパ育休』です。

もちろんこの8週間の後も育休は取得可能です。後編の[3]で解説していきます。

[2]育児休業をしやすい雇用環境整備及び妊娠・出産の申出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け(令和4年4月施行)

冒頭でご紹介した項目です。

今回の法改正の中でトップバッターで施行されるポイントのひとつです。

こちらも長いのですが、実は言っていることは複雑ではありません。

上の文章、区切りに/を入れてみますと、2つの項目に分かれます。

「育児休業を取得しやすい雇用環境整備 / 及び妊娠・出産の申し出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け

つまり!

・職場を、育休の申し出や取得がしやすい環境にし、制度を整える

・該当者に個別に法制度を説明する時間を設け、そのうえでどのように育休を取得したいか聞いてみる

ということを「義務付け」しており、

さらにこれらを令和4年の4月から開始できるよう準備してください、ということを言っています。

でも、環境を整備するってどうするの?周知はどうやったらいいかわからない!

そんな人事担当者の方のために、2つの項目を順番に見ていきましょう。

①育児休業を取得しやすい雇用環境の整備

育児休業と産後パパ育休の申し出をしやすくしましょうね、という項目です。

今までは環境整備に関する規定はありませんでした。今回新しく設置された規定ということになります。

会社は厚生労働省が指定している以下の措置を行わなければなりません。

(複数の措置を講じることが望ましいとされています)

1.育児休業・産後パパ育休に関する研修の実施
2.育児休業・産後パパ育休に関する相談体制の整備等相談窓口設置
3.自社の労働者の育児休業・産後パパ育休取得事例の収集・提供
4.自社の労働者への育児休業・産後パパ育休制度と育児休業取得促進に関する方針の周知

社内で従業員向けに研修を行い、または個別に相談を受け付ける体制を整える。

または取得した事例は記録しておき、または自社が育休についてどう考えているのかの方針を発表しなければならない…。(すべての措置をとることは必ずしも義務ではありません)

そもそも制度について詳しくないんです…。

相談なんて受けれるかなあ

おっしゃるとおり。だからこそこちらの記事を見ていただいているのかと思います。

ご安心ください。以降もこのシリーズを読めばとっても詳しくなれます!(笑)

そしてこの記事で前情報をつかんだ後、厚生労働省などが行っているウェブセミナー等へのご参加もおすすめします。

現在の男女の育休取得率について・法改正の内容について・企業の育休取得事例紹介など、参考情報が盛りだくさんでしたので、ぜひ受けてみてください。

同業種・同規模の企業様のご紹介があれば、どういった施策を実施されているのかヒントになるかと思います。

また、研修用の動画も公開されています。

最終的には外部の専門家に研修や対応策を一緒に考えてもらうことも一つかなと思います。

もちろん弊事務所へのご相談もお待ちしております!(笑)

②妊娠・出産(本人または配偶者)の申し出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置

申し出をした労働者に対して、個別に育児休業制度等の説明と意向確認する機会を設けましょう。という項目です。

今までは個別周知することが努力義務(~するよう努力する)として規定されていたにすぎなかったのですが、こちらも義務付けがされることになりました。

(取得を控えさせるような個別周知と意向確認は認められません)

厚生労働省が指定している周知事項と方法は以下の通りです。

周知事項1.育児休業・産後パパ育休に関する制度
2.育児休業・産後パパ育休の申し出先
3.育児休業給付に関すること
4.労働者が育児休業・産後パパ育休期間について負担すべき社会保険料の取り扱い
個別周知・意向確認の方法1.面談
2.書面交付
3.FAX
4.電子メール等  のいずれか

おそらく人事担当者の方が制度に関してのご説明にあたられるかと思います。

周知項目の1.に関しては前項目のウェブセミナー等で本改正の内容の詳細を勉強しておくことをおすすめいたします。(くどいですがこの記事もなかなかいいですよ)

また、周知項目2.についても同じ人事担当者の方やその部署が申し出先となるのかなと思いますので、周知の際に「こちらへどうぞ」と明記してあげてください。

そして周知項目3ですが、雇用保険の育児休業給付について説明してくださいということです。

簡単に「育児休業給付とは?」

被保険者の方が1歳に満たない子を養育するための育児休業を取得し、育児休業期間中の賃金が休業開始時の賃金と比べて80%未満に低下したとき、一定の要件を満たした場合に、公共職業安定所への支給申請により支給されるもの。

女性は育児休業開始時から、男性は配偶者の出産時から支給対象期間となります。

ここでは具体的な申請方法については触れませんが、育休取得中の賃金が低い日は給付を申請しますよ、ということを説明してあげます。

そして今回の法改正の内容も対象となります。[1]の産後パパ育休ももちろん対象です。

もし産後パパ育休中に就業日がある場合は、就業日数がその月で     最大10日(10日を超える場合は就業している時間数が80時間) である場合に給付の対象となります。なので就業日の予定を立てるときに、もし10日以上働く予定になっていたらその対象者に声をかけてあげてください。

周知事項4.については見直しが行われます。

社会保険料は現在、月末時点で育休に入っていればその当月分が免除になる仕組みです。

そのため産後パパ育休等、短期間の育休を取得しているとその期間が月末をまたぐのか否かで免除されるかどうかが変わってしまいます。

これを防ぐため、今回の法改正の内容に対応して、月内に2週間以上休業を取得した人には当月分の社会保険料が免除されるようになりました。

賞与に係る社会保険料に関しても、今までは賞与月の月末に育休を取得していれば、賞与が支払われていても全額分免除とされていました。

しかしこの仕組みでは賞与月の月末に全額免除を狙って育休を取得しようとする動きが多いとの指摘が以前からありました。

今回の法改正に合わせて、今後は賞与の社会保険料の免除は1ヶ月超えの育休取得者のみに適用されるようになります。


前編では、改正項目のうち、

「1.男性の育児休業取得促進のための子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設(令和4年10月施行)」

「2.育児休業を取得しやすい雇用環境及び妊娠・出産の申し出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け(令和4年4月施行)について解説いたしました。

後編では続いて

「3.育児休業の分割取得(令和4年10月施行)」

「4.育児休業の取得の状況の公表の義務付け(令和5年4月施行)」

「5.有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和(令和4年4月施行)」について解説しております。

引き続きよろしくお願いいたします!

スピカ社会保険労務士事務所では、社会保険に関するご相談をお受けしております♪
お気軽にお問い合わせください。

改正育児介護休業法に対応した改正省令、Q&A、リーフレット等が公表されています

11月30日、官報に、

「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則の一部を改正する省令」(厚生労働省令第184号)、

「次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令」(厚生労働省令第185号)が掲載され、

  • 育児休業取得状況の公表の義務化(令和5年4月1日施行)
  • くるみん認定・プラチナくるみん認定の認定基準改正、新認定制度創設(令和4年4月1日施行)

に関する規定内容が明らかにされました。

11月30日に、厚生労働省より新しいリーフレット等も公表されています。
また、同日、「令和3年改正育児・介護休業法に関する Q&A (令和3年11月30日時点) 」も公表されています!

「令和3年改正育児・介護休業法に関する Q&A (令和3年11月30日時点) 」

  • 全体
  • 妊娠・出産の申出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置
  • 育児休業を取得しやすい雇用環境整備の措置
  • 有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和
  • 出生時育児休業について
  • 出生時育児休業期間における休業中の就業
  • 育児休業の分割取得等
  • 職場における育児休業等に関するハラスメント
  • 育児休業の取得の状況の公表の義務付け(従業員1,000人超の企業が対象)

育児・介護休業法について 厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html

育児・介護休業法は改正も多いですが、わかりやすいリーフレットも多く公表されています!チェックしておきましょう♪

スピカ社会保険労務士事務所では、代表の飯塚をはじめ、育児出産経験のあるスタッフが在籍しています!
お気軽にご相談ください♪

令和3年度の地域別最低賃金の改定額

地方最低賃金審議会が答申した令和3年度の地域別最低賃金の改定額を取りまとめたものが、厚生労働省から発表されたよ!

  • 47都道府県で、28円~30円、32円の引上げ(引上げ額が28円は40都道府県、29円は4県、30円は2県、32円は1県)
  • 改定額の全国加重平均額は930円(昨年度902円)
  • 全国加重平均額28円の引上げは、昭和53年度に目安制度が始まって以降で最高額
  • 最高額(1,041円)に対する最低額(820円)の比率は、78.8%(昨年度は78.2%。なお、この比率は7年連続の改善)

今回、地方最低賃金審議会より答申された改定額は、↓の手続きを経て都道府県労働局長により決定され、10月1日~上旬の間に順次発行されるよ。

https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/000344181.pdf

改正に備えて、事前に賃金の見直しを行っておこう!

厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_20421.html

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2022年10月から段階的に一部のパート・アルバイトの方の社会保険の加入が義務化されます!

パート・アルバイトの方の社会保険加入の対象となる企業の範囲が拡大される法改正が行われました!

現在は従業員数501人以上の企業が対象ですが、今回の法改正で500人以下の企業も対象になり、段階的に施行されます。

令和4年10月からの改正

  • 「特定適用事業所」の要件
    (変更前)被保険者(短時間労働者を除く)の総数が常時500人を超える事業所
    (変更後)被保険者(短時間労働者を除く)の総数が常時100人を超える事業所
  • 「短時間労働者」の適用要件
    (変更前)雇用期間が1年以上見込まれること
    (変更後)雇用期間が2か月を超えて見込まれること(通常の被保険者と同じ)

令和6年10月からの改正

「特定適用事業所」の要件
(変更前)被保険者(短時間労働者を除く)の総数が常時100人を超える事業所
(変更後)被保険者(短時間労働者を除く)の総数が常時50人を超える事業所

※短時間労働者の健康保険・厚生年金保険の適用要件についての変更はありません。

厚生労働省では社会保険適用拡大特設サイトが開設されています!

動画やガイドブックでわかりやすく解説されているので、ぜひご覧ください♪